相場が人生と似てる、という話を以前しましたけど、ちょっと自分の過去の話をすると、自分は昔、わりと大きめのデザイン会社に勤めていました。
その業界ではわりと有名な会社だったので、仕事のやりがいもあったんですが、まぁ、デザインや制作会社なんてどこもそうですが、いわゆるブラックな労働環境なわけです。納品前は会社に泊まり込む日々ですし、始発で帰って、シャワー浴びて着替えて昼に出社、みたいなわけのわからない日々を送っていました。当然、残業代なんてありません。
特に実力の世界なので、基本的に野心に満ちたギラギラした人が多かったり、絶えず新しい若い世代も出てくるので、終わりのないレースをやっている感覚でした。そんな自分も「他の人間には負けず、のし上がっていく」という野心を抱えてそのレースに参加していたわけです。
そういう環境自体に関しては、自分は「別にそういうものだから」という気持ちだったんですけど、そういう生活を繰り返していくうちにだんだんと公私もバランスを崩していって恋人なんかにも次第に愛想を尽かされて浮気されたり、何もかもうまくいかなくなって悪循環に陥ってました。
誰でも似たような経験があることだと思うんですけど、そうやって疲れ果てた時に「あぁ・・・これっていつまで続くのかなぁ」と、何もかも投げ出したくなって一度会社を辞めたんですけど、やっぱり相場もこれと同じことだと思うんですよね。
心が弱った時、少し時間と距離をおいて、また別の世界に打ち込んでみるのもいいと思うんです。やっぱりそれだけの精神力を必要とする場面って多いわけですし、金や名誉を手に入れても心が壊れてたら元も子もないですから。なんでも近づきすぎると見えなくなるから、適切な距離感というのはあるよなあと、思ってしまった自分も少し心が弱っているのかもしれないですけど。
